(1/23) オオジュリンの雌雄

最近、今田遊水地を散歩することが多くなりました。
そこに葦がたくさん生えています。
今の時期、葦原の中で「オオジュリン」をよく見かけます。
この辺りでは冬鳥として11月~2月に見かけ、夏は東北以北で繁殖するようです。
オスの夏羽は首から上が黒で、雌雄の区別は歴然とわかります。
でも、冬羽では見た目メスにそっくりで、雌雄の区別がよくわかりません。
ネット上で「オオジュリン」の写真を見ると、冬羽の写真でオスとかメスとか書いてあるのもあります。
見た目そっくりなのに、雌雄をどうやって識別してるのか気になりました。
ネットで冬羽の雌雄の識別を調べてみました。
その結果、オスの冬羽は、のどが黒い斑紋で囲まれていることが多いようです。
夏羽の首の黒の名残かもしれませんね。
日本野鳥の会が発行する「フィールドガイド日本の野鳥」で確認してみました。
「オオジュリン」オスの冬羽の絵が載ってます。
それを見ると、確かに首周りに黒斑があります。
今田遊水地で撮った「オオジュリン」の写真を見て雌雄を確認してみました。
メスは首から胸にかけてすっきりしているので、以下の写真の「オオジュリン」はメスだと思います。

【写真101】

【写真102】
オスを探そうと思って、のどが黒い斑紋で囲まれている雰囲気のものを探してみました。
雌雄の識別は、理屈では上に書いてある通りでしょう。
でも、自然界の生きた鳥ではなかなか理屈通りにはいかないですね。
それらしい雰囲気のものを探しました。

【写真103】

【写真104】
オスの可能性はありそうですが、皆さんはこの写真を見てどう思いますか。
難しいですね。
秋山 孝

——コメント——

オオジュリン、カシラダカ、ノビタキのオスの夏羽が黒くなるのは、ライチョウのように

羽毛が生え換わるのではなく、周りが摩耗することで中の黒い部分が現れるためです。メスは中が黒くないのでほとんど変わりません。オオジュリンのオスの頭と顔、のどの羽の中は黒いはずです。すると風が吹いたり、羽が乱れたりすることで中の黒が見えることがあります。4月になると摩耗が進み次の写真のように顔が黒っぽくなる個体も現れます。

だから顔や頭が黒っぽいとオスと判断します。写真101の右の個体は頭の羽の奥が黒っぽいのでオスかもしれません(光線の具合かも)。102の左のおでこのあたりが黒いのでこれはオスだと思います。図鑑の写真の中には、はっきりしないものもありますが、その場合は体全体の色などを手がかりに総合的に判断していると思います。
 絵の図鑑は雄雌の違いをはっきり表しているので、写真図鑑よりわかりやすいと思いますが、説明文が少ないので誤解を招く場合もあります。
 私は高野さんの「フィールドガイド」でコジュケイの雄雌を30年間間違って覚えていました。雄雌の絵の違いから私が勝手に判断していました。しかし、その違いは雄雌の違いではなく、首を伸ばすか縮めるかの見え方の違いだということがわかりました。つい数年前です。皆さんも注意して下さいね。図鑑は何冊かもっていた方がいいと思います。今回9冊の図鑑を参考に調べましたが、ある写真図鑑は「冬羽メスと思われる」という記述がありました。正直な図鑑だと思います。「黒い斑が見えない」ということは「斑がない」とは言えないということです。メスの場合は注意が必要ですね。色々勉強できました。ありがとうございます。
By:kazunaritt

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なるほど、難しいですね。
羽の奥の黒が見えればオスとのことですが、見えるか見えないかはその時の状況次第ですからね。
黒っぽくないからと言ってメスとは限らないんですね。
勉強になりました。ありがとうございます。
秋山 孝
By:湘爺

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コメント

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