2021年 1月の川名緑地から・・ひっそり冬を生きる

年明けの5日、冬の谷戸はいつにもまして静かです。動くものの気配がほとんどありません。アオキの葉裏に去年からウラギンシジミの越冬がいくつか見られましたが、それも20日過ぎると本谷戸の1頭以外は姿を消しました。

8日の新林公園、足元に伸びて来たばかりのヒメオドリコソウの葉の端に薄い翅が見えました。裏返したら、透きとおったクサカゲロウ(の一種)でした。冬のさなかにこんなに繊細な虫が!

小寒次候の谷戸。ハス田がついにうっすらと凍りました。10年前は、上に乗れるほど厚い氷が張ったこともありました。

小さいコナラの枝に張り付いている、これはなにもの?

それがヒョコヒョコ動いたので、どうやら蜘蛛らしいと見当がつきました。肢がすごく長いです。アシナガグモの仲間かしら。

中谷戸でステキな枯れモノを見つけました。なんとツルニンジンの果実の名残り、それが10個ほどもあったんです。ツルニンジンの花が咲くのは夏ですが、その時季はこの中谷戸はぼうぼうの藪なので、ほとんど踏み入れません。人知れず咲いていたとは!冬の今、周りが枯れて残った緑のアケビに絡んだこの姿。こんどの夏はなんとか花をみたいものですが・・無理かなあ。

7日にまた緊急事態宣言が出たあとの平日の人影まばらな新林公園、広場脇でタイワンリスとガビチョウが食事に余念がありません。

そこへシロハラもやって来て、しばし一緒に餌探し。


22日。ため池に先月も来ていた、たぶん同じ2羽のハシビロガモが活発に動いていました。


そこへ、ホシゴイが飛んできました。見るからに可愛い幼鳥です。しばらく低い樹上で羽繕いなどしていました。


谷戸でヒメウズもちらほら咲きだしていました。

谷戸の杉の木を見上げたら、幹にひっそりフユシャクが。


波模様が美しい冬の蛾、シロフフユエダシャクかしら。そして、同じスギに黒ネバネバのヤニサシガメ幼虫が数匹いました。

1月の緑地で飛んでいる蝶を見かけたのはムラサキシジミだけでしたが、ひっそり佇むものたちに出会えた月でした。

——コメント——

1月の静かな谷戸で、野鳥から、昆虫類、植物に至るまでnontabaさんの観察眼、いつも素晴らしいと感嘆しております。ウラギンシジミの越冬体も一頭だけになりましたか。私は未だに探し当てたことはありません。いつも臨場感のこもった発信をありがとうございます。これからも楽しみにしています。  tomiko
By:tomiko

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tomikoさま、コメントをありがとうございます。いつもtomikoさんの素晴らしい写真に目を奪われています。私はとても気後れしながら、でもこの投稿で藤沢の南部の貴重な谷戸の佇まいが少しでも伝えられたらいいなと、自分の宿題だと思って拙写,拙文を載せさせてもらっています。
By:nontaba

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nontabaさんの1月の投稿はないのかと残念に思っておりましたら、見逃していたのはこちらでした。失礼しました。
元気な鳥たちには目が行きますけれど、クサカゲロウ、アシナガグモの仲間、シロフフユエダシャク‥虫目をお持ちのnontabaさんの神業ですね。ツルニンジンが藤沢にあることに驚きました⁉️山歩きをしていて見かけるのと同じ植物が川名や新林には存在する ということを知ることができたのはnontaba さんのおかげ‥私も若い頃のジイソブ是非見たいです。
By:misakotn

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