10月の川名緑地から

今年の秋は急ぎ足。地味だけど夏からずっと目を楽しませてくれたヒカゲチョウもそろそろ退場。
10月の上旬を彩るセイタカアワダチソウにはお馴染みのキタテハ。

新林公園にド派手な幼虫がいました。さまざまな樹木や草を食害するヒメシロモンドクガ。成虫はいたって地味な蛾なのに、このいわば少年期は胴部に赤・黒・オレンジ色をあしらい、背部には白いブラシみたいな毛束を立て、前後に長い毛を飾ってのパンクファッションで自己主張しているところが可笑しい。毒はないそうですが、触らぬ神に祟りなし、です。アジサイの葉にはトリノフンダマシがいて、すぐ近くにあった卵嚢はこのクモのものかしら。

10月半ば過ぎ、途端に寒くなった谷戸では、例年のアオキの葉裏でウラギンシジミがもう冬に備えている? 元気に飛びまわるウラギンも見られますから、これは特に寒がりなのかもしれません。

26日、新林公園の冒険広場の先の山道を上がると、15,6ミリの大きなテントウがいて、とりあえず写真を撮って調べると、上翅の黒紋が1-3-3の配列のハラグロオオテントウでした。2年前に谷戸で出会っていたのを忘れていました。なあんだ、裏返してお腹を見せてもらえばよかった。

さらに上ると、送電鉄塔前のモチノキになんかぶら下がっている、強い風にぶらぶら揺れています。ルリタテハの前蛹でした。成虫越冬のルリタテハですが・・。3日後、このルリタテハの蛹の姿を期待して急坂を上がってみると、モチノキにぶら下がっていたのは小さい黒い毛虫状。鳥にでも突つかれた残りでしょうか。無事生きていくのはやっぱり大変!

さて、冒険広場の奥の藪を覆っているヤブマメの葉でコミスジ幼虫が目に入りました。この秋はいつもの谷戸のノササゲでは見つからないので、これは嬉しい!なんとも珍妙奇怪なコミスジ幼虫は見る角度で姿が全然違うのです。顔を伏せている姿はまるでミニチュアシュナウザー(犬)が座っているみたいです。やっと、正面から撮れました。ようやく顔を見せてもらいました。コミスジ幼虫は枯れた葉と一緒に地面に落下し、落葉で蛹になって冬を越すようです。では、さようなら。

 

 

コメント

  1. アロポン アロポン より:

    素晴らしいマクロ写真ですね。私も、また撮りたくなってきました。トリノフンダマシ、羨ましいです。一度自分で見つけてみたいです。

  2. nontaba より:

    コメントありがとうございます。この卵嚢の形状から、トリノフンダマシと思いましたが、谷戸ではオオトリノフンダマシを見ることが多いです。ぜひ、歩いてみて下さい。

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